養成所や専門学校へ行っても声優にはなれない
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今でも多くの声優志望が、声優の養成所や専門学校に通って「声優になろう」と思っていると思います。

一昔前はそれでも良かったのかもしれません。

ですが、今の時代は「それが正解」とは言えないのです。

以前LINEの特別動画でお伝えしたこととは、別の視点も含めて、これを話していきたいと思います。

ちょっと厳しい書き方になると思うので、心しておいてください。

声優になりたい人の動機の変化

少なくとも僕が声優を目指していた時代、今からもう20年以上も前ですが、当時と今の声優志望者では大きく「動機」が違っているように思います。

もちろん「声優になりたい」という気持ちは同じでしょうが、僕が声優を目指した当時は、少なくとも「声優=声の職人」というようなイメージを持っていました。

「声で演技をする人=声優」というのは、もちろん今でも変わりませんが、時代の変化によってどちらかというと「アイドル化」が進んできました。

言い方が悪くなるかもしれませんが、「チヤホヤされる」とか「人気者になる」というようなニュアンスで「声優になりたい」という人が、以前に比べてかなり増えているように思うのです。

養成所と専門学校の乱立

そこに目をつけたのが各種養成所や専門学校です。

声優になりたいと思う人が増えたけれど、多くの声優志望は「演技経験」がないし、どうすれば声優になれるのかを知りません。

そういったニーズに合わせて、多くの養成所や専門学校が設立されていきました。

声優になりたいから、専門学校で学びたい!
声優になりたいから、あの養成所に通いたい!

僕自身も中学生のころ、そうやって考えていたので、とてもよくわかります。

今現在、その道を進むことの厳しさと甘さというものも、よく理解しています。

専門学校も養成所もビジネスとして成り立っています。

多くの生徒を抱えて、授業料を支払ってもらうこと。それが養成所や専門学校のビジネスモデルです。

動画でも解説はしましたが、卒業後どうなのかは、専門学校や養成所にはあまり関係がありません。

1000人に1人でも、人気声優が生まれたら、その人を広告塔にしてさらに生徒を集めるだけなのです。

1000人に1人の売れっ子を目指して、999人は声優になれずに諦めるか、仕事を振られないまま事務所に所属だけをして何年も過ごすということになります。

1000人に1人当たるかどうか…、その数字を考えると専門学校や養成所というネーミングは名ばかりで「結果的には運」だということになってしまいます。

本来の専門学校という場所

本来であれば、専門学校や養成所という機関は、特定の職業に就くための専門的な知識を教えてくれる養成機関です。

それは「将来的に金銭を稼ぐ目的で就職するために必要な知識や技能を習得する場所」ということです。

電気技師の資格を取得するために専門学校へ行けば、卒業後、電気技師になれるでしょう。

美容師の専門学校へ行けば、資格取得の支援や、卒業後の美容師の道もあるでしょう。

では、声優はどうでしょうか?

資格もなければ、専門的な知識や技能を1〜2年で学べるかと言われたら困難です。

「学校」であり「養成機関」という言葉に惑わされて「教えてくれるんだ」「声優になれるようにしてくれるんだ」と受け身の姿勢でいるのであれば、通う意味はないでしょう。

その姿勢で声優になりたいと思っているのであれば、本当に天才でもない限りは、声優にはなれないからです。

声優志望の学ぶスタンス

多くの声優志望が、10代である現状を考えると仕方ない部分もあるのでしょうが、専門学校や養成所に通うときに意識してほしいことがあります。

それは「何のために通うのか」をしっかりと自覚するということです。

ただ漠然と声優になりたいという「夢」や「希望」を叶えてくれる場所、だと思って学びに行っては、きつい言葉ですが、ただの養分にされるだけです。

声優という職業は一般的な職業とは違います。

なったら毎月安定した収入があるわけでもありません。

それこそ情熱があっても、才能があっても、実力があっても、どんなに運が良くても、一生食いっぱぐれない仕事ではありません。

なれない人はたくさんいますし、うまく行っていても途中で挫折してしまう人もいます。

声優になれたらいいなという願望は、素敵なものだと思いますが、それしかなければ、あなたはただ淘汰されしまうだけです。

声優になりたいのであれば、演技やお芝居に対する情熱の方が、アニメが好きという情熱よりも上回っていて然るべきです。

漫画家と比較してみて

僕の身近に漫画家になりたい人がいました。

その子はずっと学校の休憩中も、それこそ授業中でもノートに漫画を描いていたのを覚えています。

将来漫画家になりたいと言っていた彼が今、どうしているかはわかりませんが、それでも学生時分から、ずっと漫画を描いていました。

声優になりたいというあなたはどうでしょうか?

ずっとアニメを見ているのですか?

発声や滑舌をしたり、少しでも演技を学ぶためにシナリオからセリフを読んだり、ナレーションの原稿を読み上げてみたり、していますか?

 

漫画家になりたいと言っている人がずっと漫画を読んでいて、漫画家になるんだ!と意気込んでいたら、あなたはどう思いますか?

いや、絵描くなり、漫画描くなりしろよ!って思いませんか?

でも、声優になりたいって言っている人の多くは、演技やナレーションなどの練習をするわけでもなく、「アニメを見ている」人たちです。

その差はなんでしょうか?

僕は、精一杯、声優になるためのアドバイスをしたいと思っていますが、実際「声優になれるかどうか」は、運もそうですがあなたがどう取り組んでいくか次第なんです。