
お気に入りに追加前回は演技についてのコラムだったので、今回は思いっきりビジネス的なコラムをお届けいたします。
声優を目指す上で、ある種切っても切れない問題、「マーケティング」についてです。
とはいっても、多くの声優志望が「マーケティング」なんて学ばないですし、そもそもビジネスというものに触れることなく「声優として仕事(ビジネス)をしたい」と思っているのですから、僕からしたらとても不思議なのです。
そういうビジネス思考を持たないから、仕事を取れないといっても過言ではないのです。
マーケティングから見た市場の変化
現代では、さまざまなサービスや商品が日々生み出されています。
戦後の高度成長期とは違い、物質的に豊かになった今、「品質の高さ」だけで勝負できる世界ではなくなりました。
外食しようと街に出れば至る所に飲食店があり、たいていの場合どこのお店に入っても「クソまずい」なんて経験をすることは、ほぼありません。
品質は、時代とともに平均値が上がり、一定以上の品質がなければ淘汰され、品質の良し悪しだけで戦う時代は、2010年以降インターネットの普及とともになくなっていきました。
それは今では当たり前のように使われている「スマホ」の台頭によって、本当にあっという間に作り替えられたのです。
問題は、現代人の多くの人がその渦中にいながら、その事実にあまり目を向けていないということです。
これは何も飲食店だけの問題ではなく、すべての業界でそうなのです。
それは芸能のお仕事もさらにそのように進んでいるということです。
口コミマーケティングによる変化
昭和の高度経済成長のころは「良いものが売れる」というシンプルなものでした。
ですが、良いものでなくても、「とりあえずなんとかなる」くらいの小さなビジネスはたくさんあったのです。
今ほど口コミが広がることはなく、中の下くらいの評価のお店だってたくさん生き残っていたし、サービスの悪いお店にもお客様が入ることはあったのです。
大きな変革があったのが、スマホによる「口コミマーケティング」です。
Amazonには毎日多くの商品にレビューがつけられ、飲食店を探す時には食べログの評価や口コミを確認し、Googleマップで場所を確認するついでに評価をチェックする。
場合によっては、TwitterやInstagramなどのSNSで、実際にお店のことを投稿しているものを検索して様子を伺ったりもするでしょう。
そうして、「品質の悪いもの」は自然に淘汰されていったのです。
逆にインターネットの発展によって、いろいろなことが調べられるようになったために、サービスの改良なども行われ、ほとんどのサービスや商品には、「大きな差」が生まれなくなりました。
つまり「品質による差別化」ができなくなった時代なのです。
すべての商品やサービスが平均的に良いものになってしまったのです。
時代錯誤の取り組み方
ここに今と過去との大きな隔たりがあります。
特に昭和の時代の人たちは職人気質でもあり、「良いものを作る」ということに命をかけていたといっても良いです。
それは高度経済成長期には素晴らしい発展の基盤になったのですが、今では「時代遅れの取り組み」なのです。
ですが、今の社会を背負っている人、例えば40代50代をみてみると、昭和の時代を生きている人たちです。
言い換えると「良いものを作れば売れる」という価値観で生きてきた人たちなのです。
「良いものを作るだけでは売れない時代」になったにもかかわらず、それを信じて行動を続けているのだとしたら、それはうまくいくわけがないのです。
良いものを作るのは当たり前で、他社よりも「さらに良いもの」と高め合うことは大切ですが、果たしてそれをお客様が望んでいるのかというと、必ずしもそうではないのです。
一定の水準以上の「品質」が担保できるのであれば、次にやることは「さらなる改良」ではないのです。
僕のセミナーを受けている人、個別面談でセミナーの内容を聞いている人はお話ししたと思いますが、「うまくなれば声優になれる」と思っている限り、ドツボにはまって「食えない声優志望」で終わる、ということにつながるのです。
その考え方は、昭和の時代の古い価値観によるものですし、指導している人の多くがその価値観で過ごしています。
ですが、仕方ないで済ませていては一生変わりません。
そこから脱しない限り、うまくいくかどうかはソシャゲのガチャでSSRを当てるよりもさらに低い確率になるのです。
口コミからバズマーケティングへ
口コミやレビューなどで売上が変わる時代ではあるものの、そこから発展して新たな手法として現れたのが「バズマーケティング」です。
SNSを使って意図的に拡散を増やすことで、一瞬で多くの人に知ってもらったり、興味を持ってもらうという手法です。
インフルエンサーを起用した「インフルエンサーマーケティング」も、このバズマーケティングの手法です。
それによって、多くの人がその商品を知ることになり、「あの有名人が使っているなら…!」と商品の購入をする。
余談ですが、以前は「ステルスマーケティング」という手法も取られていましたが、その手法自体が炎上したために、案件であるということをアピールしないと、顧客が買わないという流れも生まれました。
バズマーケティングの良いところは、一瞬で認知が取れて効率よく商品が売れることですが、逆に言えば「一過性の流行り」で終わってしまうことも多いのです。
インフルエンサーマーケティングのもう一つ先に、今回取り上げたいものがあります。
今の時代はファンマーケティング
インフルエンサーは、世間一般的に大きな影響力を持った人物のことを指します。
インフルエンサーマーケティングでは、インスタグラマーやYouTuber、TikTokerのような「たくさんのフォロワー」を抱えている人を使って、商品やサービスを売る手法です。
一昔前のテレビショッピングの方法をインターネットで使っていると考えたらわかりやすいでしょう。
あくまでインフルエンサーマーケティングはマス向けのマーケティング手法です。
ですが、今の時代は、マス向けの手法ではなく、もっと小さな「コミュニティ」へのマーケティング手法が注目を集めています。
コミュニティマーケティングやファンマーケティングと呼ばれる手法です。
古くからあるファンクラブのようなものや、コロナ禍で急激に広がったオンラインサロンや、弊社でも提供している「ライブ配信」など、さまざまな形があります。
これは、ダイレクト課金の仕組みを採用することで、小規模であってもビジネスとして成立させられるようになっています。
収入を確保しながら、自分の進みたい道へ進み、それをファンからさらに応援してもらえる仕組みを作るのです。
続けるための仕組み作り
マーケティングやビジネスの視点で考えることが、なぜ必要なのかというと「続ける仕組み」がなければ、どうあがいても潰れてしまうからです。
多くの人が養成所や専門学校にお金を払っているでしょう。
では、その活動からどれだけ収入が得られたでしょうか?
勉強している身だから収入は得ていない、それを当たり前だと思っていないですか?
厳しいことを言えば「収入につながらない活動」は長くは続けられません。
生活していくにはどうしてもお金が必要です。
つまり、あなたは収入を得られるようになるまで、他の収入源を確保しなければならないのです。
それは正社員かもしれないし、アルバイトかもしれないし、もしかしたら親の脛をかじるのかもしれません。
ですが、何かしらお金がなければ、そもそも「活動できない」のですから、そこは真剣に考えなければなりません。
多くの人がプロの声優になりたいと思っているのに、うまくいかない大きな理由は「あなた自身が自分の活動で収入を得る」ということをしないからです。
そして、そうするために必要なことを学び、行動することをしないからです。
ある程度「続けること」が売れるために必要なことだとするならば、「どうやって継続するか」は考えなければならないし、「どうやって収入を得るか」は考えなければなりません。
それができるようになれば、今よりももっと夢に近づいているし、あなたの活動の中で収入を得られるようになっているはずです。
レッスン生向けの限定公開コラムには、そのために必要なことを別途お伝えできればと思っています。
まだ個別相談に申し込みしていない方で、詳しく話を聞いてみたいという方は、下記からご予約ください。



